派遣デザイナーのメリットとデメリット

当時勤めていた正社員の会社は残業が多く、責任感の強かったアロエは会社の為に一生懸命働き過ぎてしまいました。結果、精神的に病んでしまい、やむを得なく退職することになってしまいました。

しばらくの療養期間を経て、自宅近くで徒歩か自転車通勤できる求人を探していたところ運良く見つかり、それが派遣社員としてのお仕事でした。しばらく派遣社員を続けることになったのですが、その時に感じたあれこれや、メリット・デメリットをお伝えしたいと思います。

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派遣社員としてのメリット

・残業が少ない
・スキルアップ
・時給が高い
・契約以外の仕事はしなくて良い

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派遣社員としてのデメリット

・働く時間や日数によって給料が変わる
・ボーナスがない
・同じ職場で3年以上は継続できない場合がある
・責任のある仕事は任せてもらえない
・社員とは区別される

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メリット1
残業が少ない
当時のアロエは正社員時代の無理がたたり、すっかり体調を崩していました。
残業が無いことで、早く帰宅して、落ち着いて夕食をとり、のんびりお風呂に入る。
このことで、自身のワークバランスを見直す良いきっかけとなりました。

デザイン業界で正社員として働く場合、残業ありきがほとんどです。
企業側からすると、派遣社員の残業は時給アップの為、極力社員で何とか片づけたいというのが本音。
アロエの会社も、忙しい時は社員は引き続き残業、アロエさんは定時で帰ってねという感じでした。

メリット2
スキルアップ
アロエはパニック障害で電車に乗ることができず、通勤が出来なくなってしまいました。
そこで徒歩か自転車で通勤できる会社はないものかと、自宅近くで求人を探すことにしました。
そこでたまたまご縁をいただいたのが、派遣社員としてのお仕事で、世間では大企業と呼ばれる会社の
デザイン室でした。アロエの学歴と職歴ではまず相手にされないような会社だったのですが、
すんなり採用となりました。そこで大企業ならではのクリエイティブの現場の空気に触れることになります。
それがアロエにとっては貴重な経験になりました。

クリエイティブの現場は、会社の規模や業界、または扱っている案件などにより様々です。
派遣社員としての働き方は、有期雇用の為、契約満了で違う会社へ行くことになります。
様々なデザインに携わり、スキルアップを目指す人には向いているかもしれません。

メリット3
時給が高い
グラフィックデザイナーは専門職扱いに分類されている派遣会社が多いです。
その為、時給は事務職等に比べると高めの傾向にあります。通常のグラフィックデザインスキルに加え、
プレゼンテーション能力やディレクター経験などがある場合は、更に高い時給になることもあります。

メリット4
契約以外の仕事はしなくていい
派遣社員は契約を結んでの仕事になりますので、契約書に書かれていない仕事は基本的にする必要はありません。
契約の内容にもよりますが、ミーティング等の打ち合わせ関連業務は、ほとんどないという声もよく耳にします。
(ちなみにアロエの場合は社員の方と同行でミーティング参加はありました。)
事務仕事は、デザイン業務と全く関係のない仕事を振られて納得がいかない場合などは、
定期的に派遣会社が行う面談などもありますので、担当の営業さんに相談してみるのも良いと思います。
自分から直接会社に伝えることなく、解決するように働きかけてもらうことができます。

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デメリット1
責任のある仕事は任せてもらえない
直接雇用の正社員とは異なり、派遣社員の雇用先はあくまでも「派遣会社」です。
派遣社員は契約書や法律で指揮命令者からの指示で業務を行うことを決められています。
その為、アロエの場合は一人で案件を担当するようなことはありませんでした。
常に正社員の方の下で支持を仰ぐというかたちになりましう。
何かトラブルが起きた時に責任を問われることはありませんでしたが、
基本的にあまり責任のある仕事は任せてもらえませんでした。

デメリット2
社員と派遣社員は区別される。
当然のことですが、社員と派遣社員は様々な場面で区別されるということがつきまといます。
派遣社員の社内的な立場はあくまでも「お客様」のような位置づけになります。
契約上、社員にはお願いしてもいいけど派遣社員にはお願いできないというような仕事も出てきます。

アロエの場合も完全に「お客様」扱いでした。
派遣社員に任せても良い仕事とダメな仕事は、徹底的に線引きされていました。
嫌な思いはいっさい無しの素晴らしい対応でしたが、ある意味ちょっぴり寂しい気持ちもありました。
どう感じるかは人それぞれの部分かなと思います。

デメリット3
働く時間や日数によって給料が変動する
これはデザイナー派遣社員だからということではなく、派遣社員として働く人全般に言えることだと思います。
派遣は時給制がほとんどです。お盆やお正月など、祝日が多い月は、
どうしても働く時間や日数が少なくなることから、それに伴って給料も少なくなります。

アロエも給料が少なくなるタイミングは、ある程度事前にチェックしていました。
祝日が多いと給料は少なくなりますが、逆にお出掛けが増えたりして出費はかさんだりしますよね。
やっぱりお金は大切です。派遣社員になってしっかりお金と向き合う習慣ができました。

デメリット4
ボーナスがない
基本的にボーナスはありません。派遣社員は短期的な契約に基づいて働くため、
季節ごとにボーナスを支給する制度は設けられていないことが一般的です。
無期雇用派遣社員になると、ボーナスが支給される場合もありますが、各会社の規則によって決まります。

ちなみにアロエは無期雇用派遣社員でしたが、ボーナスはありませんでした。
社員の方がボーナスを支給されている傍ら、派遣社員のアロエ達は指をくわえてそれを見ている。。
アロエ的には何を置いても一番嫌な瞬間だったかもしれません。

派遣社員の場合、ボーナスや交通費の支給されない分、時給が高く設定されていると説明を受けました。
頭ではそうなのかと思いますが、気持ちでは納得できないのが正直なところでした。
やっぱりボーナスは欲しかったです。

デメリット5
同じ職場で3年以上継続できない場合がある
こちらもデザイナー派遣社員に限らず、全ての派遣社員に当てはまることです。
同じ職場で3年以上働く方法として、

1.派遣先に直接雇用してもらう
2.無期雇用契約にする
3.派遣先の部署を異動する

このいづれかになります。
アロエの場合は2.無期雇用契約にするで引き続き同じ職場での雇用が可能となりました。

しかし、どんなに大好きな職場でも、どんなに現場で必要とされていても、法律や会社の業績など様々な理由から、
自分の意志や考えとは関係なく、振り回されてしまうということも事実です。
このあたりも頭に置いたうえで、派遣社員としての働き方を選ぶことも大切だと思います。